歯科矯正治療の費用と治療期間

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歯科矯正治療は一般的に治療費が高額で治療期間が長いイメージです。歯の矯正治療はほとんどの場合、健康保険が適用されず、医院によって費用が異なる自由診療で、期間も治療方法によって様々です。知名度や地域経済性などによっても違いがありますが、世界的に見ると、矯正先進国の欧米などに比較して日本は割高のようです。

矯正治療は大きく分けて3つのパートに分かれます。治療前の準備期間、装置をつけて矯正を開始する治療中の期間、そして治療後の後戻りを防ぐ保定やメンテナンスを行う期間です。矯正方法によってはすべての期間をトータルすると、5年から6年、もっとそれ以上の長期に及ぶ場合がありますが、開始時期や年齢、不正咬合の種類など個人差もありますので、あくまで一般的な目安として捉えてください。

1.治療前
・準備期間:およそ1か月から2か月程度
・初診料・相談料:0円~6,000円 歯並びの悩みを聞いて、治療が必要かどうか、必要なら治療の流れや装置の特徴について説明
・基本検査料:25,000円~60,000円 歯の骨格のレントゲン撮影、口や顔の撮影、噛み合わせ検査、歯型採取
・診断料:10,000円~40,000円 治療プランを立案し、治療の説明や費用などについて説明

2.治療中
・期間:およそ半年から2年程度
治療にかかる期間は、ブラケット(歯にワイヤーを装着するための固定器具)やマウスピースを装着してから治療が終了し、装置を外すまでの期間です。不正咬合の種類や程度によってちがいがあります。

ブラケット矯正の場合は、表側装置の取り付けにおよそ1時間かかり、歯の裏側につける場合にはその1.5倍程度の時間を要します。それ以降は、1~2か月に1回程度通院してワイヤーの調節を行います。またマウスピースの場合は、メーカーにもよりますが、1日10時間から20時間程度毎日装着し、4週間から6週間に1回程度通院して、新しいマウスピースに交換します。

 

表側ブラケット矯正
・期間:およそ1年から3年程度
・費用:60~100万円程度
上下すべての歯にブラケット矯正(歯に固定器具をつけてワイヤーの力で歯を動かす矯正法)を行う目安です。

裏側ブラケット矯正
・期間:およそ1年半から4年程度
・費用:110~150万円程度
歯の裏側にブラケットをつける矯正方法で、目立たないことがメリットですが、一般的に表側矯正よりも矯正期間が長くなります。

マウスピース矯正
・期間:およそ1年から3年程度
・費用:60~100万程度
マウスピース矯正は、現在の歯並びから最終的な歯並びの変化をコンピュータでシミュレーションして、少しずつ形状の違うマウスピースに交換しながら、理想の歯並びに導くものです。日本の技工所では、多くの場合、手作業で行っています。

部分矯正
・期間:およそ半年から1年程度
・費用:15~80万円程度
部分矯正は、1本から数本の歯にブラケットをつけて、部分的に矯正するもので、移動する歯の本数が少ないため、比較的短期間で矯正ができます。その範囲を大きく超えるものは、部分矯正とは言えないのかもしれません。

 

3.治療後の保定
・期間:およそ1年から3年程度、あるいはそれ以上も
・費用:1万~6万円程度
矯正装置を取り外し、治療期間が終わったからといっても、まだ治療全体は完了しません。矯正後の歯は後戻りしやすいので、それを防止するために保定装置(リテーナー)を装着する必要があります。保定装置には、マウスピースタイプのものや床装置、固定式ワイヤータイプのものがあり、それを終日装着する形になります。不正咬合の種類によっては、半永久的にというものもあります。

 

歯科矯正治療は、目的や希望によって選択肢も様々で、その分治療にかかる期間や費用の幅も広くなっています。治療完了までの費用や、医院の治療方針などをしっかり確認してから、納得のいく治療方法を選択するようにしましよう。

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