欧米などでは成人で歯並びが悪い人は自己管理できない、経済力がない、育ちが悪い・・などと評価される傾向がありますが、日本ではまだそこまで歯並びが重視されていなかったため、歯科矯正を行うことが欧米に比べまだ定着していないようです。
したがって、お子さんの歯並びが悪くてもそのままにしておく家庭が少なくないですが、お子さんの歯並びが悪いとさまざまな悪影響があると言 われています。
ここでは、どのような悪影響があるのかをまとめてみました。
お子さんがおられる方はぜひご参考になさってみてください。
○歯並びが悪いことでの身体的悪影響○
◇あごへの影響◇
歯並びが悪いと噛む際に歯やあごにかかる力がうまく分散されないため、あごの関節への負担が強まり、口を動かすと耳周辺で音がする、口がうまく開けられない、噛んだ時にあごの周りの筋肉や関節 が痛い・・など、顎関節症の発症リスクが高くなります。
◇顔への影響◇
出っ歯など何本か歯が飛び出している不正咬合などの場合は口のしまりが悪くなり、見た目のイメージや美しさに影響が及びます。さらに、 かみ合わせが左右に平均的でなく、どちらかに強い偏りがあったりすると、口の周りやあごを動かす筋肉の活動や調和が乱れ、顔の左右にゆがみが出ることもあります。
◇歯磨きがしづらい◇
歯並びが悪いと歯磨きをしづらかったり完全に清掃できなかったりの状況が起こります。 その結果、プラークが残りやすくなります。 この残ったプラークが酸を出し続けると虫歯になり、歯周病のリスクも高まります。
○精神的な悪影響○
◇性格が消極的になる◇
歯並びが悪くてそのことにコンプレックスを持つようになりますと、自然に人と話す時、口に手を当てたりなどの行動をとりがちで、笑うときもついつい口が小さくなります。日ごろから行動に引け目を感じたり、ネガティブで後ろ向きの性格 になったりしてしまうでしょう。
◇見た目に自信が持てない◇
思春期の多感な時期になるとお子さん自身が歯並びの悪さに気づき、他人との比較をしたり、コンプレックスを持つたりするようになることが少なくありません。それが原因で悩みがどんどん深まることもあります。
○歯科矯正中の親御さんのやるべきこと○
では、お子さんが歯科矯正を行うとなった場合、親としてやってあげるべきことにはどういったことがあるのでしょう?
矯正装置装着中は何もない場合に比べとても汚れやすいため、歯や装置を丁寧に磨いてあげることが大切です。せっかく矯正を行っても虫歯になっては意味がありません。最初は、お子さんと一緒にケアを行いましょう。取り外し可能なマウスピースは、水洗いだけでも十分ですが、歯ブラシを当てたり専用の洗剤を利用したりすることも宜しいでしょう。心配であればクリニックで専用の洗浄剤を購入して使用することもできます。
○まとめ○
いかがだったでしょうか?
お子さんの歯並びが悪いとさまざまな身体的、精神的な悪影響を及ぼすことが分かってきました。 これを解決するには歯科矯正治療を行うことが大切です。
お子さんの歯並びの悪さがコンプレックスにならないように親目線 で判断してあげましょう。 お子さんの将来を明るいものにするために、早いうちに歯並びが乱れていないかチェックしていただき、不安点があればクリニックで 相談してみましょう!