顎関節症は軽症なら違和感程度で済みますが、慢性化・重症化すると日常生活にも支障をきたす怖い病気です。あごの関節に痛みや、口が開けにくい、関節がパキパキ音がする、などの症状が数日経っても引かない場合は治療が必要かもしれません。
【顎関節症はどこで治療する?】
さて、治療前提で検査を受けるというもののいったい何科を受診すれば良いのでしょうか?一般的には顎関節症の治療は歯科で行います。ですから、まずは街の歯医者さんで検査を受けてみましょう。
【どんな検査?】
①問診
歯科医ではまず問診(患者の話を聞く診察)で、痛みの場所や痛みの種類、痛みの長さ、口の開き具合、音がなるかなどをチェックします。症状に加えて、発症の時間や、患者の仕事や生活習慣などを聞く歯科医もいます。
②視診と触診
その時に、患者の姿勢(猫背や側弯かどうか?)や顔(左右対称かどうか?)を見て診察(視診と言います)をします。外観からのチェックの後は、お口の中も見ます。歯科医が見るのは歯の磨耗具合、頰粘膜や舌の圧痕(頰の裏側や舌に歯型がついていないか)、噛み合わせの異常はないかなどです。場合によっては患部の関節周囲や首、肩の筋肉などを触って、状況を確かめます(触診)
③開口量検査
また、開口量と言って、口を上下に開けられる幅を測ったり、あごが正常通りに動くかなども調べたりもします。場合によっては、さらにレントゲン写真やMRIなどで関節の内部の状況を詳しく見ることもあります。
④その他の検査
上記の検査のほか、患者の状況に合わせて下のような検査が行われることもあります。
- 関節腔造影検査・・・関節腔内に造影剤を入れてレントゲンで関節の症状を見る検査です。
- 筋電図検査・・・筋電図を撮る検査です・
- 関節鏡視検査・・・関節鏡というカメラを使って関節の状況を見る検査です。
- 顎運動検査・・・あごの運動の範囲や方向・動き方などを見る検査です。
- 咬合力検査・・・噛む力を測る検査です。
- 心理テスト・・・心理状態や性格を調べる検査のことです
あごに通常とは異なる何らかの違和感を感じたら、歯科を受診してみましょう。