最新の歯科矯正治療 インビザラインとは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

インビザラインは、アライナーという透明のマウスピース型歯科矯正装置です。マウスピースと言っても、上下別々に装着します。

オーダーメイドで個人ごとに製作する薄い透明な装置のため、装着していても周囲から気付かれることはほとんどありません。インビザラインの治療をする場合、インビザラインを開発したアメリカのアライン・テクノロジー社に歯の印象か歯のスキャンデータを送り、マウスピースを製作、発送してもらいます。

 

 

1.費用

費用は、自費となるため、各医院での設定があり画一ではありません。下記のものはある程度の目安です。

・難易度の高いフル矯正:100万円前後

・標準的なフル矯正:80万前後

・軽度の症例:50万前後

・部分矯正:30万前後

 

インビザラインの治療費は、他の矯正治療と同じく、審美だけではなく咀嚼などに障害があると認められ、治療が必要と診断されたものには医療費控除が適応されます。従って、他の医療機関での医療費やご家族の方の分を合わせて確定申告すれば、所得税額を軽減して治療費を抑えることも可能です。

 

 

2.メリット

・気付かれにくい

インビザラインの最大のメリットは、透明で目立たないことです。歯に直接はめるマウスピースタイプなので、歯の矯正をしていることに気付かれにくいです。

 

・痛みが少ない

インビザラインは薄くて滑らかな素材で、しかもオーダーメイドで作製されるため、フィット感があり、装置を外しているときは痛みがありません。コンピュータ製作によって歯の移動量がコントロールされているなどの特徴があるため、ワイヤー装置と異なり痛みに不安がある人でも安心です。

 

・取り外しが簡単

固定タイプの矯正装置の場合、取り外しが難しいことが難点です。その点インビザラインは自分で簡単に取り外しができます。外した状態で食事や歯磨きをすることができるので、口の中の衛生状態を保てます。

 

・忙しい人に最適

他のマウスピースタイプの矯正装置の場合、毎月歯型を取って新しいマウスピースを作製する必要がありますが、インビザラインは治療前にコンピューターで治療終了時のものまでを一気に製作し送られてくるため、1ヵ月半から3ヵ月おきの通院で済みます。

 

・金属アレルギーの人も安心

素材はプラスチックなので、金属アレルギーの人でも安心です。

 

・混合歯列後半の時期から使える

お子さんの成長はなかなか予測できません。基本的にインビザラインは治療完了までを予測して治療計画を綿密に立てていくので、永久歯に生え変わっての治療がメインになります。しかし、最近では、ある程度永久歯が生えている混合歯列後半のお子さんにも、顎の誘導や歯の誘導・配列を行う治療システムが開発され、適応範囲がひろくなりました。

 

3.デメリット

 

・抜歯を含む矯正には難しい場合がある

インビザラインは基本的には、ブラケット装置とほぼ同等な範囲の不正咬合をカバーできるまで発展してきていますが、現状、あえて言えば骨格性の不正咬合や抜歯を含む矯正治療には難しい場合があります。勿論、抜歯の箇所や症例により可能な場合があるため、矯正歯科医院に相談するとよいでしょう。今後の進化に期待ができます。

 

・一日の装着時間を守らないと治療期間が長くなる

インビザラインの治療中は、1日あたり20時間以上の装着が必要と決められています。もし装着時間を守れないときは、矯正期間が延びたり、歯の移動が適切にコントロールされなかったりして矯正結果に影響がでることがあります。

 

・治療できる歯科医院が多くない

インビザラインの治療法が日本に入ってきたのは2000年代に入ってからです。そのため、現状ではインビザラインに対応できる矯正歯科医院は多くなく、大都市圏の歯科医院であることが多いです。

 

 

4.装着期間

 

歯科矯正治療は、強い力を加えれば早く動くというものでもなく、歯根や骨にダメージを与えないよう少しずつ力を加えて歯を動かす必要があります。

そのため、よい噛み合わせになるまで一般的なケースで2年以上かかると言われています。

部分矯正や軽度の症例では短期間になることもあります。

最近では、加速矯正装置が開発され、速いものではアライナーを3日ごとに交換する方法もあります。

 

 

取り扱っている矯正歯科医院はまだ少ないものの、今後広く普及していく治療法といえるでしょう。医院によって扱う種類や料金、方法が異なりますので、事前に調べてから決めましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*